勢川びき
2000年6月25日

No.49 「ころころ変わる」

 6月22日に江実は3回目となるカテーテル検査を受けました。
 心臓の機能が少し快復しているようなので、カテーテルを心臓内まで入れて血圧や血流の詳細を調べ、今の心臓でも肝臓移植を受けられるかどうかを調べるためです。

 たった8日前のドクターたちとのミーティングでは「2回目の心臓手術では機能が快復しなかったので、リスクの大きい心臓・肝臓の同時移植か、寿命を全うするまで家で家族と過ごすかの選択を近々しなければならないだろう」という宣告を受けたばかりです。
 別に大きく状況が変わったとは思えないのに「肝臓だけの移植の可能性」があるような雰囲気に変わってきました。カテーテルの結果も「劇的に良くなっている訳ではないが、2回目の手術のおかげで少しは確実に良くなっている」ということです。明日、ドクターたちが集まってこの結果を元に話し合うとのことです。
 なんのこっちゃ、という感じ・・・。

 振り返ってみると、同じように「話がころころ変わること」がこれまでも多々ありました。

 まず、江実が生まれた時。生まれる前は、「3ヶ月以内には心臓の手術が必要だろう」と言われていました。そのため、少なくとも2ヶ月くらいは手術なしで過ごし、少し大きくなってから手術を受けるのだろうと思っていましたし、そういう説明も受けていたのですが、実際は生後六日目で大手術。
 肝臓の1回目の手術「葛西方式」の後、「1/3の確率しかない成功のケースとなった」と言われていたのが、たった2ヶ月ほどで「失敗であった」に変わり、肝臓移植が必要との宣告。
 心臓の機能が肝臓移植には耐えられないレベルだが、心臓の追加手術は意味がない、と言われてから2ヶ月もしないうちに心臓の追加手術を実施。
 ・・・などなど細かいものも入れると「ころころ変わる話」が山ほどあります。

 一喜一憂してると疲れるだけ。
 前回書いたように「客観的判断をしながらも親として楽観的期待を持ち続けよう」という考えを改めて持ちました。

 6月21日に、久しぶりにICUから一般病棟に戻りました。相部屋でうるさいので、あまり良く眠れないようでかわいそうですが。

 頑張れ、江実。
 きっと肝臓移植を受けられて元気になるぞ。

*写真はお姉ちゃんと遊ぶ江実。ブランコも押してもらってご機嫌。



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