勢川びき
2000年8月27日(日)

No.58 「無理してるよなあ」

 いよいよ短期間だけでも退院か、と思っていた月曜日、またまたタイミング悪く熱が出てしまいました。退院直後に発熱してERに駆け込むよりはマシだけど。その後は恒例のごとく抗生物質投与や様々な検査となって、まだ江実は入院中です。

 発熱も苦しそうですが、それに加えて真っ赤な顔をして「ウゲーッ」という声を腹の底から搾り出して胃の中のものを吐き出そうとすることが今週始めのころ多々ありました。TPNで主な栄養を与えているので胃には一時間にたった5ccのミルクが入れられているだけです。そのため、吐こうにも吐くものがありません。何故、胃の中に何もないのに激しい嘔吐感に襲われるのか。医者も首をひねるばかりです。

 詳細な日記帳をつけている妻は、理由はよく分からないもののTPNから与えている脂肪分が多い時期にそのような状態になることを見つけました。そのことを医者に伝えると、とりあえず脂肪量を減らしてくれました。その後、だいぶこの症状は治まりました。両親の意志を尊重してくれる国です。日本だと医者の権威にかけて素人のこのような申し立てには従わないのではないかなあ。
 妻は「だって、脂っこいものを一杯一杯食べ続ければ、お腹に何もなくなっても気持ち悪いと思わない?」と言っています。さすが母親だなあ。

 今日の江実は6.08kg。発熱を起こした時に5.5kg程度まで減少したので、この二、三日の体重増加は少し急激すぎる感じがします。目の周りも腫れています。体重増加は大切なのは分かるけど、無理しているよなあ。そのため(だと思う)、呼吸数が80/分前後ととても早い状態です。

 来週はもし体調が良くてもGチューブの手術を受ける可能性があるので、まず退院はないと予想しています。
 退院の話しがでてからほぼ一ヶ月半が経ちました。毎週のように何かあって延期につぐ延期です。アメリカは通常、日本に比べると入院期間が短いと言われています。その中でのこの長期入院はよっぽどのことです。同じフロアの他の患者さんもどんどん入れ替わっています。
 この無理な体重増加はいつまで続けないといけないのかなあ。しばらくドクターたちを集めてのミーティングもなくて、なんとなく時間ばかりが過ぎている感じがします。

 がんばれ、江実。

*写真は上から:
(1) ちょっと腫れ気味?でも笑顔をちょっとだけ見せてくれます(8月27日)
(2) いつものベビーカーがちょっと小さくなってきたので病院のワゴンを借りてお散歩。これならお姉ちゃんでも引っ張れるよ(8月27日)
(3)足の裏をお見せしましょう!(8月27日)
(4)お姉ちゃんが持ってきた「おかあさんと一緒」のビデオをおすわりして見てます。(8月27日)



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