滅多に役立たないアメリカ生活情報
『Moving Sale, Garage Sale のコツ』
勢川びき
2002年11月1日
ムービングセール、ガレージセールのコツを教えましょう!
これであなたも達人に!
この内容は私と妻の実体験に基づいたもので、アメリカ、それもシリコンバレーだけで通用する部分もあるかもしれないけど。・・・私たちは大成功でした!
《全体の流れ・順番》
=== 準備 ===
[0]大物はできるだけ事前に売れるだけ売っておく。
[1]ムービングセールの日にちを決める
[2]自分の家族だけでやるか、他の家族と一緒に合同でやるか決める
[3]事前広告のビラを作る
・友人/知人に配る
・お店などの掲示板に貼る
[4]インターネットで宣伝する
[5]値付けする
=== メンバー限定プレセール前日 ===
ムービングセール当日の前日に「メンバーを限定したプレセール」を室内で行いましょう。友人とその知人くらいに限ります。そして、「日本人だからこそ価値が分かるもの」や「いいもので高めに売れそうなもの」を並べましょう。その準備をその一日前に行いましょう。
=== メンバー限定プレセール当日 ===
[1] プレセール
[2] 売り上げ集計
=== ムービングセール本番前日 ===
準備!ガレージの中で。
=== ムービングセール本番当日 ===
[1]ひも張り
[2]品並べ
[3]ムービングセール開始
[4]案内板の設置(ちょっとずつ)
[5]終了
[6]売り上げ集計、配分
[7]お疲れ様!
《心の準備、心構え》
ガレージセールとムービングセールは心構えが違います。
ムービングセールは「引っ越すために身軽になること」が目的です。残ってしまっては元も子もありません。値段はできるだけ安めにつけましょう。冷静に考えれば分かることですが、大物(車やダイニングテーブル)がうまく売れてしまえば、ムービングレール当日の小物の売り上げは誤差のようなものです。「売ること」を楽しみましょう。
値段は思い切って安くしましょう。そうすると当日、「あなたはすばらしい人だ」とお客さんに褒められたりもします(実話)。
《ムービングセールより前に大物を売っておく》
- 大物、高価なものはムービングセール当日より事前にできるだけ売っておきましょう。ムービングセール当日、精神的に楽になりますし、高額の金を当日やりとりする危なさも避けられます。
- 写真をふんだんに使ったビラを作って友人/知人に配りましょう。(右のようなビラ(品物リストと写真)を作りました。)
- インターネットのムービングセールの掲示板を活用しましょう。私は「世界のご近所さん」と「JINA online」を使いました。この2つの掲示板には写真は1枚しか貼れないので、自分のホームページに詳細サイトは作って、URLの情報を載せましょう。
- ソファやたんすなどの大物は、引越し当日に引越し業者が無料で購入者の家まで運んでくれます。引越し屋さんに事前に交渉/確認しておきましょう。
《何を売るか、何が売れるか》
- なんでも売れます。思わぬものも売れます。
- 使いさしの洗剤・殺虫剤・庭木の肥料
- 飲みかけのウィスキー
- プラスチックの植木鉢に育てたコスモス
- 古い敷布団(日本の)
- 机・ソファなど、家の前に並べられない大物は、ムービングセール当日に売り場の壁に写真入のポスターを作って張り出し、興味がある人がいたら家の中に招き見せます。
《準備1:値付け》
-
値段は$0.25(25セント、クオーター)単位にしましょう。つまり、$0.25,$0.50,$0.75,$1.00・・・とかです。それ以外の値段(10セントとか)をつけると当日の会計や集計が混乱します。
-
値段は「マスキングテープ」に書いて商品に貼りましょう。マスキングテープは紙ベースの粘着テープで本来はペンキ塗りなどで使うものです。マスキングテープはいちいち千切らなければいけないので面倒ですが、商品から簡単にはがせるのがいい点です。商品からはがしやすくするために一方の端を折り曲げておくとなおいいです。マスキングテープでなく、丸いラベルなどでもOKです。でもモノによってははがしにくいものもあるので注意。
-
他の家族と共同で行う場合は、値札にどの家族のものか分かる文字や記号を書いておきましょう。後で集計する時に使います。
ただし、お客さんが勘違いするような書き方になていないかどうか気をつけましょう。私の場合は「セ」と書いていたら、あるお客さんが「これは『セット』ということですか」と勘違いされました。
《準備2:事前広告−1:配布用ビラ》
- 友人たちにビラを配り、知り合いに配ってもらう。日時・場所はもちろん、どういうものを売り出すのかを書いたほうがイメージが沸きやすい。
- 他の家族と合同でやれば、それをアピールしましょう。日本人のムービングセールは良い物がたくさん出るので大人気です。
《準備2:事前広告−2:ポスターの掲示》
- 日本食料品店、レンタルビデオ店、中華スーパー、コインランドリーの掲示板に私は貼りました。
勝手に貼っていいところと一応承認をもらって日付印をもらうところがありあます。貼り付けるためのセロテープやピンは自分で持って行きましょう。
- 掲示板の常道ですが、場所・日時を書いたビラビラ(ちぎって持って帰れる幅1cm程度に切り込みが入ったひらひら紙)をつけましょう。
- 時々、チェックに行きましょう。ビラビラがなくなるだけでなく、ポスターそのものが紛失することがあります。ポスターごと持って帰られるみたい。
《準備2:事前広告−3:インターネットで宣伝》
《準備3:当日用案内板の作成》
- 当日、ポイントとなる交差点などに設置する「案内板」を作っておきましょう。できるだけ大きな字で「Moving Sale by Japanese」「住所(特に大きく!)」「日にち・時間」を書きましょう。
- 何箇所、どこに設置するかの下見をして枚数を決めます。
- レターサイズの4倍くらいのものは大きいので裏にダンボール紙を貼っておきましょう。また、園芸用の太めの針金か竹を使って「足」を2本つけておくと、地面(土)に挿すことができます。
- レターサイズの小さなものであれば、薄いプリント用紙のままでもポールなどに直接ガムテープで貼ることができます。
- それと「矢印」を作っておきましょう。「こっちの道に入った方だよ」と教えるためのものです。赤とか目立つ色で作りましょう。当日、案内板の配置によって矢印の方向を決めてテープで貼ります。
《準備4:当日用に準備しておくもの》
- レジ用のテーブルを準備しましょう。小さなコンピュータデスクなどが最高です。
- おつり。$1、クオーター(25セント)を多めに。
- レジ用にお金を入れておくケース
- 売れた商品から剥がした値札を貼っておく紙(レターサイズ)
- ガラス食器などこわれ物を包む紙(引越し屋さんからもらっちゃいましょう)
- できれば紙袋。沢山買ってくれたお客様用。
《当日1:ひも張り》
- ムービングセールの売り場と道の間に境界線となるようにひもを張ります。開始時間前にお客さんがやってきて売り場に入ってくるのを防ぐためです。ひもには長い電気用延長コードがしっかりしていて便利です。地面から浮かして張るためには、途中何箇所かに折りたたみいすや脚立を置いてひもを通すといいです。そして、ひもの途中に作成したポスターを貼って「OPEN 9:00 am」であるということを知らしめましょう。
- しかし、それでも紐越しに手を伸ばして商品を手にとっるやつや、準備で忙しいのに呼びつけて「あれはいくらだ」とか「あれをキープしたい」というやつがいます。おっと、「やつ」ではなく「お客様」です。
《当日2:商品を並べる》
- 服は地面に直接置くのはよくないので、ダンボールの箱を切り開いて敷くか、ピクニック用の敷物を使いましょう。
- 前日にガレージの中で準備しておくのにもこの方法は便利です。当日、ガレージのドアを開けて、その敷物をつかんでずるずると引き出せばそのまま売り場の完成です。
- 売り場に「おもちゃ/こどものコーナー」を作りましょう。そうすると、子供連れのお客さんは子供をそこで遊ばせておいて買い物に専念できます。もし芝生の場所があれば、そこを子供コーナーにしましょう。
- 「ちょっとこれキープしておいて欲しいのだけど」とよく言われるので、その時のために5,6個ダンボール箱を用意しておきましょう。お客さまごとに一個のダンボールを仮置き場として提供してあげます。レジの後ろの方にこのダンボールを置いておけるスペースを確保しておきます。
- ガレージの中にある棚をそのまま商品棚として使うこともできますが、ちょっと奥まってしまうので目立つように気をつけましょう。
《当日3:ムービングセール開始!》
- さあ、本番!
- 売れたものから値札を剥いで、紙に貼っていきましょう。後で参加家族で山分けするデータとなります。
- できればお父さんも売り場に立ってもらいましょう。場所によっては万引きがとても多いとか。
- 沢山のお客さんが値切ってきます。よくあるのは「$2しか持っていない」「高い」「いっぱい買うからまけろ」・・・まあ、交渉を楽しんで適当にまけてあげましょう。もしくは「2:00まで売れなかったらまけるからそのころ来てみるか?」という答えも可能です。タチが悪い例としては(あちこちのガレージセールで同じ手口でやっているようで、実はすでに面が割れているのですが)、「これ値札がないけどいくらだ?」と聞いてくるのですが、実は自分で剥がしていて、付いていた値段より安く値段を言わせようとしる、というのもありました。やるねえ、というか、貧しい心だねえ。
- 電化製品やコンピュータでよく聞かれるのが「これはちゃんと動くのか」というもの。できれば事前に確認しておきましょう。ただし、「このスキャナにはドライバーソフトがついていない」というようなクレームに対しては「インターネットでダウンロードできると思うが、確かじゃない。ま、これはMoving Saleだ。だからとても安い。あなたもリスクをとるしかないよな」と強気に正直に説明すると、結構納得して買ってくれます。
《当日4:ここで案内板を配置》
- 最初の一時間は前日までにやった宣伝効果で、結構お客さんがやってきます。その波が一巡して、少しお客さんが減ってきたら、準備していた「案内板」を持って車で旅にでかけましょう。この役は私がやりました。もちろん、Moving Saleは続いています。
- 案内板は、大きな道から誘導するようにMoving Sale会場までのポイントとなる交差点に配置していきます。その際、実際の配置は会場から近い交差点から行って、最後に遠い大通りの交差点までいきましょう。もし逆に、遠いところから配置していくと、全部の配置が終わる前に案内板を見てしまったお客さんが迷ってしまいます。
- またまたお客さんの波が減ってきたら、案内板を追加・増設していきましょう。お客さんの数は驚くほどうまくコントロールできます。
《当日5:終わり!金勘定》
- 案内板を外していきます。順番は「遠いところ」から「会場」へ向けてです。
- 残り物は片付けましょう。場所によっては「Donation」として何でも引き取ってくれるシステムがあるそうなので、後日そこに渡しましょう。
- 右の写真のように大きな模造紙に家族ごと、値段ごとに分類して売れた商品の値札を貼っていきます。そして集計。実際のお金との誤差が$2以下だっかた「立派!」とみんなで褒めあいましょう。
- 後日でいいけど、貼ったポスターやインターネットの掲示を削除しましょう。
おつかれさま!大成功!
(これを読まれたら、「読んだよ!」とだけでもメイルくださいね。それとアナタ自身の経験やコツも教えてください。このページに追加します。)
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