この答えはM氏に教えてもらいました。
それまでもなんとなく気にはなっていたのですが、この棒が何のためにあるのかは深く考えていませんでした。
ある日---
M氏の自宅の台所にある流しの排水が詰まってしまいました。
M氏が業者に連絡してからしばらくして、玄関のベルが鳴りました。
「Hi !」
とても明るいいかにもアメリカ人とした感じの青年がヘルメットをかぶって、とても汚い靴を履いて立っていました。その靴を見て、M氏は「まずい、このままのこの靴で土足で上がられたら大変だ」と思ったそうです。それを察したのかどうか、ヘルメットの青年は事情を聞いただけで、ドアから中に入ってきません。それどころか、すぐに姿も見えなくなりました。
M氏は自分の事情説明の英語がうまく伝わらなかったのではないかと不安になり、青年を捜しました。すると、青年は屋根の上に登っているではありませんか。ああ、台所の流しが詰まったと説明したはずなのに、屋根の上に登っている・・・M氏はやっぱり自分の英語が誤解されたのだと確信しました。
その時・・・
台所の流しがボコボコと音を立てて流れ出したのです。
この「やうからぼうに屋根から棒」は、下水管につながっていて、屋根から「つまり物除去用のワイヤー器具」を差し込むためのものだったのです。