勢川びき
2000年4月15日

No.39 「月々の誕生日」

 江実はまだ5回目の入院を続けています。

 まだ熱がどうしても出たり、血中酸素濃度が下がったりしやすいので入院しています。念のため鼻から酸素入りの空気を流し込んでいます。
 今日はとってもご機嫌でたくさん笑ってくれました。笑顔の数が何よりもはっきりした江実からのメッセージです。

 今日は7ヶ月の誕生日。考えてみるとこれまでの7回の月々の誕生日は今日も含め6回も病院で迎えました。ちゃんと計算はしていないのだけど、江実の人生の半分以上は病院です。
 今日、下の歯が少し頭を出してきていることに気がつきました。成長しているんだね、江実。


 先週の日曜日(4/9)は、朝、病院から電話があり、江実の容態が急変したのですぐ来た方がいいと連絡がありました。結構荒い運転をして病院に行きました。江実は一般病棟からICUに移されていました。結局原因はよく分からなかったのですが、とにかく呼吸困難の状態に一時なったようです。でも、実際はそれほど危なかったわけでもなく、電話をくれたドクターが「いつもの病室に行って江実がいないとびっくりするでしょ、だから電話した」と言うのです。そうは聞こえなかったけどなあ。やっぱり英語の問題かなあ。とにかく焦りました。まあよかった。

 この日は長女の幼稚園のお友達のお母さんで1年前に肝臓移植を受けて今は快復した人がスタンフォード大学のドクターと一緒に講演会を行うのでそれに参加する予定でしたが、一日病院にいることになり行けませんでした。知識と人脈を広げるいいチャンスだと思っていたので少し残念でした。

 今週、心臓の主治医と話をしました。このドクターの見解だと、今の江実の心臓では肝臓移植を行えないとのことです。これから心臓が強く、良くなっていくかどうかを見守ることと並行して、心臓・肝臓の同時移植の可能性も検討を始めているということでした。心臓・肝臓同時移植には、肝臓だけの移植とは全くレベルの違う難しさがあり、UCSFでは扱えないので、まずはスタンフォード大学病院やUSLA大学病院に問い合わせて意見を聞いてくれるとのことです。これまでのところ感触はよくないようです。
 なかなか厳しい状態です。

 とにかく今は、心臓も成長して強くなっていき、無事に肝臓移植を受けられるようになることを願うばかりです。

 大きく強く成長しようね、江実。そうすれば世界は開ける。

 がんばれ、江実。

(右の写真:座って笑っていると、少しはお姉さんになったみたいに見えるでしょ。)



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