勢川びき
2000年5月14日

No.43 「ぱんぱん」

 心臓の2回目の手術を5月11日(木)に受けました。
 最初の予定は月曜日だったのですが、他の患者の緊急手術が入り三日延期となりました。
 朝早くから手術室に入り、出てきたのは夕方の4時ごろでした。
 右心房・心室間の弁の漏れはこの手術によってかなり良くなったようです。一方、元々弱かった左心室の機能は手術の影響もあり、かなり低下したので、術後しばらくは外部補助装置をつけることになりました。本日、やっとその外部補助装置を外しましたが、まだ完全に安定した状態とは断言できません。

 今回の手術の「成功」とは「肝臓移植を受けられる程度までに心臓の機能が快復すること」ですので、「成功したかどうか」に言及するまでにはしばらく時間がかかります。今はまず心臓手術そのものによるダメージを克服することが先決です。
 少なくとも、手術そのものは江実は乗り切りました。えらいぞ、江実。

 江実は薬で大の字になって寝ています。体には沢山のチューブがつながれていてとても痛々しい状態です。写真を近くから撮るのは気がひけるので、ちょっと離れたところから撮ってみました。お母さんが右側から心配そうに覗いています。

 この状態は昨年9月の1回目の手術の後とそっくりです。違うのは、江実が江実なりに随分大きくなったことと、両親がこの状況に慣れたことです。1回目の時は病室や慌しい雰囲気に圧倒されました。
 ただ、1回目の時は生後六日目で、まだ江実という人格が家族の一員にはなっていなかったのが、今回は手術前の江実の笑顔や寝顔がしょっちゅう頭をよぎり、見ていて却って辛いものがあります。

 手術の影響で、江実は体中がぱんぱんに腫れています。手足も倍くらいに大きくなり、顔つきも金太郎さんみたいにまん丸です。もし江実が順調に体重が増えていたなら、こんな感じなのかもしれません。

 がんばれ、江実。笑顔を見せてくれるのを楽しみにしているよ。



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